葬儀の事前相談をするメリット
自分の葬儀について何か希望があるという場合には、生前に葬儀の準備を始めておくことをおすすめします。特に、葬儀社に事前相談しておくことには大きなメリットがあります。その際、気を付けておきたいことも含めて、解説します。
生前にできる葬儀の準備
終活で自分の葬儀を準備しておくという人が増えてきていますが、生前にできる準備にはどのようなものがあるのでしょうか? 一般的なものをいつか挙げてみましょう。
葬儀費用の準備
自分の葬儀費用は自分で用意しておくという人は少なくありません。遺族に負担をかけるのは避けたいというのがその理由です。準備の方法として、例えば葬儀保険があります。月々わずかに金額を支払うことで、死亡の際には葬儀費用のみに使えるお金を受け取ることができます。あるいは互助会などを利用するのも良いでしょう。
葬儀に関する希望を書いておく
エンディングノートをご存知でしょうか。これも終活の一環で、自分が死亡したときのことを想定して、家族などに伝えておくべきことなどを書き留めるノートのことです。こうしたノートなどに、どんな葬儀にしてほしいか希望を書いておきます。どんな規模でどんな形式のお葬式にしたいか、棺に入れてほしいもの、葬儀で流したい曲などを書く人もいます。
葬儀社に事前に相談に行く
葬儀社には生前のうちからでも相談に行くことができます。自分自身で、事前にどのような葬儀をしたいか希望を伝えれば、それが実際にできるかどうかが分かり、見積もりもしてもらえます。時間があれば、数社に見積もりを依頼して比較検討することもできます。いくつかの葬儀社を見ることで、ここなら信頼できるという葬儀社がきっと見つかるはずです。
葬儀社を決めておく
見積もりを取り、葬儀の内容、値段に納得できる葬儀社が見つかったら、生前契約(予約)をすることができます。契約にあたっては誰が葬儀の執行者になるのか、費用はどのように支払うのかをしっかり決めておきましょう。また、数年後に契約を見直したいと思うようになる可能性もあります。そのときに契約の見直し、更新、場合によっては解約がスムーズにできるかどうかも確認しておきましょう。
また葬儀社への相談の際には3つ決めておきたいことがあります。1つ目は喪主となる人が誰かです。葬儀社も誰と相談すればよいか明確になり円滑に情報提供をしてもらえることでしょう。2つ目は訃報、連絡先リストを準備しておくことです。親族や会社の人、地元の友人など連絡すべきところをある程度把握しておきます。そして3つはおおよそのプランです。訃報、連絡先リストがわかると出席人数や、どんな会にするべきか見通しが立ちます。それに合わせた希望のプランをメモしておくと良いでしょう。
生前に葬儀社に相談をするメリット
生前に葬儀社に相談できれば、自分が「こんな葬儀にしたい」という思いを十分に伝えることができます。事前に希望を伝えて、費用も支払う手はずを整えておけば、残される家族にはほとんど負担をかけずに済みます。そして事前に相談をすることで準備するべきものがはっきりします。生前に相談を済ませておくメリットは大きいと言えるでしょう。
葬儀社の選び方
信頼できる葬儀社の選び方というのはあるのでしょうか。目安として、次のことを意識しておくと良いでしょう。
葬儀社の特徴・実績で判断する
まず葬儀社の特徴を知っておきましょう。ホームページなどを見れば、その会社の考え方やコンセプトなどが書いてあることがあり、それを読めばイメージを掴むことができます。実績も載っていれば読んでおきましょう。もちろん、知り合いなどの口コミも参考になります。
葬祭ディレクターの資格の有無
葬祭ディレクターは葬祭業務を行うための知識と技術を証明する厚生労働省認定の民間資格です。有資格者でなければ営業できないといったものではありませんが、葬儀社として業務に真面目に取り組んでいることを示す一つの目安にはなります。少なくとも、一定以上の知識と技術があるという判断材料にはなるでしょう。
スタッフの対応で判断する
スタッフの対応がどんな印象という感覚的なものも大いに参考にすべきです。こちらの話をどれくらいきちんと聞いてくれるのか、一方的に用意されているプランを押し付けてくるようなことはないか、分からないことに関して質問すれば丁寧に答えてくれるかなど、チェックすべきポイントはたくさんあります。実際の葬儀の際にも、葬儀の良し悪しを決めるのは結局、担当者の人柄だったりもするものです。
複数社に見積書を依頼する
葬儀社はなるべく複数社見て回り、見積もりを依頼するようにしましょう。見積もり書をもらえば内容や金額で比較検討できますし、複数社に依頼する作業を行うことで優良な業者の見分け方も分かってきます。見積もりをもらって比較することはまったく悪いことではないので、遠慮なく頼んでください。
葬儀の相談を事前に行うことに、デメリットはほとんどありません。大事な終活の一つとして、ぜひ葬儀社への相談を行ってみましょう。