墓石を建てる際に考えたいお墓の装飾品
お墓を建てる際、考えに入れておかなければならないのがお墓の装飾品です。どのようなものがあり、それぞれどんな意味を持っているのかを知って、必要なものを揃えていきましょう。
お墓の装飾品の魅力
お墓には墓石だけではなく、さまざまな装飾品が付属します。そのひとつひとつに意味があり、役割があります。宗教的な意味合いの他に、それぞれの装飾品には、日本庭園などにも通じる造形的な美しさも持っています。それらを知れば、デザインや材質、作りなどにも魅力を感じ、興味が出てくるのではないでしょうか。
装飾品の種類
・花立・水鉢
花立てはお花を供えるもの、水鉢はお水を捧げるためのものです。水鉢を墓石の正面に置き、その左右に花立を据えるのが一般的です。
・香炉
墓石の正面、花立・水鉢の前などに置かれる、線香を供えるためのものです。最近では、雨や風にあまり影響を受けない、お線香を寝かせてお供えするくり抜き型、屋根付き型の香炉が増えています。同じくり抜き香炉でも、くり抜きの穴の形状などによって多くの種類が存在します。
・塔婆立
故人を供養するための卒塔婆は、納骨式や年忌法要の際にお寺もしくは霊園に頼んで用意してもらうものです。卒塔婆を立てるときには塔婆立が必要になりますが、お寺や霊園によって卒塔婆のサイズが異なるので、サイズを事前に確認した上で選ぶようにしてください。
・墓誌
故人の戒名や没年月日、生前の俗名や略歴などを彫刻した石です。本来、戒名や俗名は墓石に刻むものですが、先祖代々続くお墓では書き切れなくなるため、それとは別に墓誌を設置します。墓誌は一般的に板状で、角の加工法や墓誌台などにデザインの違いがあります。
・表札
お墓の外柵につける表札は、その区間の所有者が分かるように家名を入れるものです。区画の場所が分かるよう、区画番号を入れる場合もあります。
・名刺受
参拝者の名刺を受けるためのものです。施主が不在のときにお参りに来た人が、名刺をポストに入れるように投函することができます。必ず備え付けるべきというものではありませんが、よくお参りする人がいるようなお墓であれば、備え付けておくと便利です。
・灯籠
お墓に使用する灯籠は墓前灯籠と呼ばれます。丸型、角形、六角、雪見、角置などがあり、灯籠は本来、仏塔の一種と言われます。最近はお墓のスペースが狭くなっていることから、背が低くコンパクトなものが使われることが多いでしょう。
・地蔵尊
地蔵尊は幼子や水子の供養のために建てるものです。舟型地蔵、箱型地蔵、丸彫り地蔵などが代表的です。戒名、俗名などを彫るときは後ろに墓石が付いた地蔵墓を建てることもあります。
墓石の装飾品は全体の統一感も考えながら、使いやすそうなもの、デザインが気に入ったものを選ぶようにしましょう。霊園などに足を運んだ際、さまざまなお墓を見て参考にするのも良い方法です。場所や好みに合わせてオーダーメイドすることもできるので、自身で納得のいくものを選ぶようにしましょう。