お墓参りでの服装のマナー
ご先祖様の冥福を祈るとともに、日頃の感謝を伝えるお墓参り。ご先祖様に失礼のないよう、マナーには十分気を付けたいところですが、特別難しいものではありません。地域や宗派によって、若干の違いはあるかもしれませんが、まずはお墓参りの意義を知り、ご先祖様と心を通わせたいという気持ちさえあれば、ご先祖様もきっと喜んでくれるはずです。ここでは、お墓参りをする上で、最低限知っておきたいマナーについて紹介します。
お墓参りはどの時期にいく?
お墓参りを終えると何となく心が軽くなっていたり、前向きな気持ちになれたといった経験はないでしょうか。中には、進学や就職など人生の大事な節目を迎えるたびに、お墓に眠る故人の元へ足を運び、思いを打ち明けに行ったという人も多いのではないでしょうか。
お墓参りは、故人を供養するためだけに先祖代々受け継がれているのではありません。お墓は、心の拠り所としてご先祖様と私たちの心を繋いでくれていますので、通例のお盆やお彼岸、年忌法要の時期に限らず、もっと気軽にお墓へ足を運べるようになるのが理想です。
仕事の都合、距離的な問題でなかなかお墓参りに行く時間が取れない場合は、お墓参り代行(代理墓参)のサービスを利用する方法があります。どんな手段であれ、故人に想いを寄せ平穏無事に暮らせていることへの感謝の気持ちを伝えることが大切です。
お墓参りはどんな服装が良い?
お墓参りに行く時期と同様に、服装や作法に一定の様式やルールはありません。ただし、ご先祖様に失礼のないよう華美な服装は避け、落ち着いた雰囲気の服装を心がけましょう。
また、お墓の前にしゃがんで手を合わせたり、掃除をする時のことを考え、できるだけ動きやすい服装を選ぶようにします。
お墓参りで持って行く持ち物
お墓に着いたら、すぐに持参したお花を飾りお線香を焚くのではなく、まずお墓の周りや墓石表面の掃除を行います。
その際、桶(バケツ)、柄杓は霊園内で借りられるのが一般的ですが、その他のものは、あらかじめ自分で準備しておきます。お墓周りの掃除には、根の深い雑草を取り除くシャベル、ゴミ袋、ちりとり、軍手などがあると便利です。
また、お墓の周りに玉砂利を敷いている場合は、台所で使うザルなどを使うと細かいゴミを集めることができます。墓石の掃除は、水を含ませた雑巾またはスポンジ、墓碑に刻まれた文字や墓石と墓石の境目には、使い古しの歯ブラシなどを利用します。この時、お墓専用のクリーナーを使う方法もありますが、石材によっては変色の原因になる恐れがあるため注意するようにしてください。
ここで紹介した内容以外にも、隣接するお墓に迷惑をかけない、お供えしたお菓子や果物は持ち帰るなどさまざまな作法もあります。形式に縛られず、気軽にお墓参りをできるのが理想ですが、ご先祖様を敬う気持ちを忘れずに供養を行いましょう。