なかなか聞けない! 法要の基本的な流れとは?
法要とは故人を偲び、冥福を祈って霊を慰めるための行為であり、法事とはその後の会食などを含めた行事のことを指します。この法事・法要はどのような流れで行うものなのでしょうか。法事・法要の準備や、当日の流れなどについて解説します。
法事・法要の準備
一周忌、三回忌などの法事・法要は、2カ月くらい前を目安に準備を始めるべきです。具体的には次のような段取りで準備をしていきましょう。
日程調整
まず法要を行う場所を墓前(霊園や寺院)にするか自宅にするか決めます。日程については亡くなられてから1年目の命日に行いますが、平日に当たる場合は直前の土日祝日に前倒しするのが一般的です。遺族に集まることができる日を確認するのと合わせて寺院の手配をします。霊園や寺院に相談するとスムーズに事が運ぶでしょう。
案内状
口答での案内で済む場合は不要ですが、きちんとした形式をとるのであれば、案内状を作成します。欠席の返事は2週間前くらいには欲しいので、法事を行う日の1カ月程度前に送付しましょう。
会食の準備をする
法要後の会食の手配をします。会食の場所はお寺や霊園の施設を借りるか、それ以外の会食ができるお店を探すことになります。施設を借りることができず、会食できるお店も思いつかないときは、お寺や霊園管理者に適したお食事処がないか聞いてみても良いでしょう。お店には少し早めに、予約をしたい旨を伝えておき、料理、人数は何日前までに伝えれば良いかを確認しておくとスムーズです。その後、招待客の出欠の返事を見て人数が決まったら、正式に予約を入れます。席順なども考えておきましょう。また、献杯をお願いする人も決めて、打診しておきます。
引き出物の用意
法事のお礼として招待した人に配る引き出物を用意します。品物は地域によっても異なりますが、海苔、お茶、コーヒー、お菓子、洗剤などを選ぶのが一般的です。百貨店や仏事ギフト専門店に相談すれば予算に応じたものを用意できるでしょう。
法事・法要の服装
服装は、三回忌までは喪服を着用するのが一般的です。以降はシンプルな平服で良いとされますが、施主や喪主はほかの招待客よりも軽装にならないように注意しましょう。気をつけたいのは、金の時計や光るネックレスなどを避けることです。鞄も光沢のあるもの、金具がついているもの、靴はヒールの高すぎるもの、つま先が出るものは控えるのが無難です。
法事・法要の流れ
法事・法要は次のような流れで行われます。
読経
室内や自宅の場合は、時間になり、出席者全員が着席して準備が整ったら僧侶が入場し、読経が始まります。墓前に立ったまま法要を行うケースも増えてきています。その場合は、高れい者の方へイスを準備するなどの配りょをすると良いでしょう。
焼香
僧侶から焼香を促す声がかかったら、施主から焼香を始めます。出席者全員が焼香するのが基本です。
法話
焼香が終わると、僧侶から法話があります。故人を偲ぶための大切なお話を聞けるのできちんと耳を傾けるようにしましょう。
お墓参り
墓地が近くにあれば、その後、お墓参りをします。卒塔婆供養をする場合もあります。
会食
会場を移して、会食となります。僧侶がいる場合は上座に案内します。遺族は下座に座ります。施主からの挨拶の後に献杯をし、食事をします。最後にもう一度施主から挨拶をして閉会となります。
引き出物を渡す
引き出物を渡して、解散となります。
法事・法要の準備は遅くなってしまうとスケジュールの調整や会食の予約などが難しくなり、慌てることになってしまいます。当日は事前に上記のような流れで行うことを把握しておけば、スムーズな進行ができるはずです。しっかりと滞りなく法事・法要を行い、故人を偲び、冥福を祈りましょう。